賃貸の退去立ち会いはすぐサインして大丈夫?クロス屋が注意点を解説

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賃貸を退去するときに行われる「退去立ち会い」。

部屋の傷や汚れを確認したあと、担当者から「こちらにサインをお願いします」と言われることもあります。

でも、ちょっと待ってください。

内容をよく理解していないのに、その場の流れでサインしてしまうのはおすすめしません。

そもそも退去立ち会いは絶対に行かなければならないものなのか?

立ち会うなら何に注意すればいいのか?

20歳からクロス屋として13年、賃貸の原状回復にも関わってきた経験から、退去立ち会いで知っておいてほしいことを解説します。

退去立ち会いは絶対に行かないとダメ?

まず知っておきたいのが、退去立ち会いそのものが法律で一律に義務付けられているわけではないということです。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、退去時に貸主側と借主側が部屋の状態を一緒に確認し、写真などの記録を残しておくことがトラブル防止に有効とされています。

つまり、立ち会いにはメリットがありますが、だからといって「絶対に本人が立ち会わなければならない」と一律に決まっているわけではありません。

ただし、賃貸借契約書などで退去時の手続きが定められている場合もあるので、まずは自分の契約内容を確認してください。

クロス屋・13年

退去の立ち会いは絶対に行かないとダメというものではありません!ただ、行かない方が良いという意味ではないので注意してください!

立ち会いでサインを求められても焦らない

退去立ち会いでは、部屋の傷や汚れを確認したあとに書類へのサインを求められることがあります。

賃貸の退去立ち会いで書類を確認する様子

ここで大切なのは、何の書類にサインするのかを確認することです。

単純に「この場所に傷がありました」と確認する書類なのか、それとも「この修繕費用を借主が負担します」という内容まで含まれているのか。

書類によって意味は変わります。

「立ち会ったからサインしなければいけない」わけではありません。

内容が分からない、説明に納得できない、費用負担がよく分からないという場合は、その場で急いで判断する必要はありません。

クロス屋・13年

その場ですぐサインするメリットは正直ほとんどないと思います!分からないことがあれば、内容をしっかり確認しましょう!

立ち会いに行くなら1人は避けた方が安心

これは僕が特に伝えておきたいポイントです。

可能であれば、退去立ち会いには1人で行かない方が安心です。

管理会社や退去確認を担当している人は、日頃から何度も退去立ち会いをしているプロです。

こちらは人生で数回しか経験しないことでも、相手にとっては普段から行っている仕事です。

2人で賃貸の退去立ち会いをしている様子

もちろん、すべての担当者が無理にサインを求めてくるという意味ではありません。

ただ、中にはその場で話を進めてサインを求めてくるケースもあるでしょう。

1人だと「そういうものなのかな」と、その場の雰囲気で判断してしまうこともあります。

家族やパートナーなどに一緒に来てもらえば、説明を一緒に聞けますし、自分が気付かなかった点にも気付いてもらえる可能性があります。

クロス屋・13年

相手は退去立ち会いに慣れているプロです。その場でサインを求められることもあると思うので、できるなら1人で立ち会うのは避けた方が安心です!

退去前に部屋の写真を撮っておく

退去立ち会いの前には、部屋全体の写真を自分でも残しておくことをおすすめします。

特に、壁紙の傷・汚れ・穴・黒ずみなど、後から原状回復費用の話になりそうな場所は撮っておきましょう。

退去前にスマートフォンで壁紙の傷を撮影する様子

できれば気になる部分だけではなく、部屋全体が分かる写真と傷や汚れに近づいた写真の両方を残しておくと分かりやすいです。

入居時の写真が残っているなら、それも大切に保管しておきましょう。

クロス屋・13年

退去する前に部屋の写真は撮っておきましょう!後から何かあった時のためにも、残しておいて損はないです!

傷や汚れがある=全部借主負担ではない

ここも勘違いされやすいポイントです。

壁紙に傷や汚れがあるからといって、必ず借主が全額負担するわけではありません。

通常の生活で発生した汚れや経年変化なのか、借主の故意・過失などによって発生したものなのかによって考え方が変わります。

例えば、冷蔵庫やテレビの後ろにできる黒ずみ、いわゆる電気ヤケについても、通常の使用によるものとして扱われるケースがあります。

冷蔵庫・テレビ裏の壁紙が黒い!電気ヤケと退去費用についてはこちらで詳しく解説しています。

画鋲やピンの穴についても、穴があるだけで単純に「全面張り替え=全額借主負担」と決まるわけではありません。

賃貸の画鋲・ピン穴と退去費用についてはこちら

クロスの請求では「6年」も確認する

退去時にクロスの張り替え費用を請求された場合は、壁紙の経過年数も確認しておきたいポイントです。

国土交通省のガイドラインでは、壁紙(クロス)は耐用年数6年を基準として残存価値を考える考え方が示されています。

ただし、6年以上住んだから何をしても請求が0円になるという意味ではありません。

故意や過失による損傷の内容によっては負担が発生する可能性があります。

退去時のクロス請求と「6年」の考え方はこちらで詳しく解説しています。

サインする前に確認したいこと

退去立ち会いで書類を出されたら、最低でも次の内容は確認しておきましょう。

  • 何について確認する書類なのか
  • どの傷・汚れが借主負担とされているのか
  • なぜ借主負担になるのか
  • どこまで修繕するのか
  • 金額や単価はいくらなのか
  • クロスなら経過年数が考慮されているか
  • 特約がある場合は契約書のどの部分なのか

その場で分からないことがあれば、担当者に説明してもらいましょう。

書類にサインする場合は、自分が何に同意しているのかを理解してからにしてください。

また、サインした書類は自分の分も受け取るか、コピーや写真を残しておくと安心です。

まとめ|退去立ち会いではその場の流れでサインしない

退去立ち会いは、部屋の状態を貸主側と借主側で確認できる大切な機会です。

ただし、立ち会いに参加したからといって、その場で言われた内容すべてに同意しなければならないわけではありません。

大切なのは、

  • 退去前に写真を残しておく
  • 可能なら1人で立ち会わない
  • 傷や汚れの原因を確認する
  • 請求される範囲と理由を確認する
  • 分からない書類にその場の流れでサインしない

この5つです。

退去時は普段聞き慣れない言葉も多く、その場では判断しにくいこともあります。

「よく分からないけど、とりあえずサインしておこう」ではなく、一つずつ内容を確認することが大切です。

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アオ
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現場歴13年目
20歳からクロス屋を13年。新築・賃貸の原状回復などの現場経験をもとに、壁紙・補修・退去費用の疑問をわかりやすく発信しています。
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